不動産の相続手続きパターンと流れについて解説します!

不動産を相続する予定の方も、そうでない方も、不動産の相続手続きへの不安を抱いたことがある方は多いのではないでしょうか。
今回は、相続手続きのパターンと流れを解説していきます。

不動産の相続とは?相続登記について解説します。

□不動産の相続とは?相続登記について解説します。

不動産の所有者が死亡した際に、所有者名義を相続人に移転する手続きのことを、相続登記と言います。
この手続きは法務局という役所で、相続人が行うか、司法書士に依頼して行います。
相続登記は、期限は定められていないため、不動産の所有者が死亡してすぐに行う必要はありません。

しかし、相続登記せずに放置しておくと、様々なリスクが生じます。
令和三年には相続登記の義務化の法案が可決されています。
それだけ相続登記を放置することは、リスクが大きいということでもありますので、なるべく早く手続きを行うことをお勧めします。

□放置するほど危険?相続登記を行わないリスク3選!

相続登記を行わないことで生じるリスクは、主に3つ存在しますので、順番に解説していきます。

1つ目に、相続人が増えてしまう可能性があることです。
相続登記を行う際には、資産の分割方法について協議する、資産分割協議が行われます。
これには相続人全員の参加が必要ですが、ここで指す相続人とは、名義人が死亡した時点での相続人ではなく、資産分割協議を行う際の相続人のことです。
つまり、資産分割協議をせずに放置している間に新たな相続が発生した場合、手続きに参加する相続人が増え、協議が円滑に進まなくなります。

2つ目に、相続人が認知症などにより判断能力が低下した場合、遺産分割協議が困難になることです。
相続人が認知症などにより判断能力が低下した場合でも、相続人は全員参加しなくてはなりません。
そのため、有効な遺産分割が困難になってしまいます。

このような場合には、判断能力が低下した相続人の代理として、成年後見人を選任する必要があります。
手続きは裁判所で行うため、負担も大きくなってしまいます。

3つ目に、時間の経過により相続人の気持ちが変わってしまう可能性があることです。
不動産を誰が相続するか相続人の間で合意していても、時間の経過によって相続人の気持ちが変わり、手続きが困難になることがあります。
相続人の間で合意した段階で、相続登記を行うのがよいでしょう。

□パターンが異なるので注意!相続登記の手続き3パターンについて解説します。

相続登記には、大きく3つのパターンがあります。
注意点として、パターンによって必要な書類も変わってくるため、ご自身のパターンがどれか、を知る必要があります。
それぞれのパターンに分けて解説します。

まずは、先ほども話した、遺産分割協議による相続登記です。
これは、遺言書がない場合に、法律で決まった相続割合とは異なる割合で遺産を分割したい場合に取られる方法です。
例えば、Aさんは土地を、Bさんは物件を相続する代わりに、Cさんはお金を相続する、といった形の相続も可能です。
このように、誰が、どの資産を、どれだけ相続するか、を決めます。

次に、亡くなった人が遺言書を残していた場合です。
この場合、遺言にもとづいて相続登記を行います。
ただし、公証人役場で作成された、公正証書遺言以外の遺言書である場合、その遺言書の検認手続を家庭裁判所で行わなければなりません。

最後に、法律で決まった相続割合にもとづいて、相続を行う場合です。
事前に協議も行われず、準備する書類も少ないため、最もシンプルな方法になります。
不動産の場合、共有名義にする場合がありますが、一度共有名義にしてしまうと、個人の名義に移転するには高額な費用や、共有者全員の合意が必要になるなため、慎重に検討しましょう。

□パターン別の相続登記手続き方法

先ほど紹介したパターンの中に、あてはまるパターンは見つかりましたか。
パターン別に異なった手順で相続手続きを行うので、手順に沿って解説していきます。

まず、相続する不動産を管轄する法務局がどこなのか確認しましょう。
法務局ホームページの、不動産登記の管轄区域一覧から調べられます。
次に、不動産の地番、家屋番号を調べましょう。
住所とは異なる場合が多いので、注意が必要です。

不動産の地番、家屋番号がわかったら、法務局で登記簿謄本を取得しましょう。
こちらは全国のどの法務局でも取得できます。
窓口、郵送の二種類の取得方法があります。

次に、登記事項証明書の所有者を確認しましょう。
なくなった方に所有権があるか、他の方との共有不動産かどうか、を確認しましょう。
ここまで終えたら、戸籍関係の書類を集めましょう。
戸籍を取得する際には、戸籍に記載された情報のうちすべての情報が写された、戸籍謄本を選択してください。

先ほどの3パターンの相続によって異なる、必要な書類を用意しましょう。
遺産分割協議、法律にもとづく相続登記では、遺言による相続登記に比べて多くの書類が必要です。

次に、相続登記を行う際に必要な、登録免許税の金額を証明する、評価証明書を取得しましょう。
こちらは不動産がある役場、または市税事務所で取得できます。
これらの書類が取得できたら、次は相続登記に必要な書類を作成していきます。

相続関係説明図、遺産分割協議書を作成します。
これらが作成できたら、次に登記申請書を作成します。
相続のパターンによって、登記申請書の内容、必要な添付書類が異なるため、注意しましょう。

ここからは書類の組み上げを行います。
添付した書類の一部は、原本を返してもらうためにコピーなどを用意する必要があるので、そちらも用意しましょう。
これらの書類を組み上げ、いよいよ法務局に提出し、登記申請を行います。
窓口、郵送、オンラインの3パターンの申請方法があります。
この後は、登記の完了を確認して終了となります。

パターン別の相続登記手続き方法

□まとめ

不動産の相続には、多くの書類と、手間を要する作業だということがお分かりいただけましたか。
複雑な手続きですので、お役に立てますと幸いです。
すがコーポレーションでは、熊本市周辺の不動産の売買の仲介を行っております。
相続した不動産が自宅から遠く、売却処分を検討されている方など、お気軽にお問い合わせください。

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